これまで、医学生と『イヤーノート』を例に話をしていますが、看護や栄養など小社が参入している他のジャンルでも、基本的には同じ方法論で本づくりをしています。
例えば、看護分野に新規参入した際の書籍、『看護師・看護学生のためのレビューブック』は、医学生向けの分野で培ったノウハウとコンテンツを応用して制作されたのですが、「自分で育てる参考書」というこれまでにないコンセプトが看護学生に受けいれられ、一気に広まりました。
後に後追いで類書が多数発行されましたが、今なおダントツのトップシェアを誇っています。
さらに、この本を起点として、看護学生向けのラインナップを拡充しています。現在は、同様の方法論で、管理栄養士や理学療法士、作業療法士、社会福祉士、薬剤師などにも参入。問題集ではすでにトップシェアを達成しています。
このように、医学・看護学生向けの出版で得たノウハウやコンテンツを、他分野へと展開し、事業の幅を広げているのが、メディックメディアの現在です。
もちろん、小社の発行計画が「医療系の学生向け」に限定されるというわけではありません。
実際、研修医や看護師向けの書籍もすでに発行していますし、今後も、読者層を広げることに積極的に挑戦していく予定です。
しかしそれでも「医療系の学生向け」は小社の基本路線であり続けるだろうと思います。
それは、これまで説明してきたように、「医療系の学生向け」というジャンルが小社の制作スタイルとマッチしやすく、結果として、高いシェア率をとることができるからです。
看護学生が書き込み“育てた”「マイ・レビューブック」。これだけ使いこんでくれる読者がいるから、編集者も育つと思います。