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一般書籍に換算すれば年間20万部!?

例えば、小社が30年以上前から、毎年改訂を行い発行している医学参考書『イヤーノート』。

この本は、医学部高学年のシェア率9割以上で「医学生のバイブル」とまでいわれています。
実際は学生だけでなく、研修医や勤務医・開業医の方も改訂版を買い直すことがあるので、実売は1学年の全国の医学生総数9,000人を超え、1万部を超える部数になります。
詳しい数字は出せませんので、ここでは計算しやすくするために、ざっくり「年間1万部」としておきましょう。
1万部というだけでも、いまの出版業界とりわけ医学書業界ではけっこういい数字ですが、重要なのは1万部という部数が「毎年続く」ということです。
しかも、本体価格は24,000円です。1,200円の一般書籍の20倍ですね。だから『イヤーノート』が毎年1万部以上売れるということは、1,200円の一般書籍に換算すれば、毎年20万部のベストセラーを毎年出し続けること以上の売り上げになります。

これが、なんと30年以上毎年継続している。
しかも学生の数とシェア率を把握しているため、販売部数も予想しやすく、在庫を抱えることもありません。また、バイブルと言われるくらい広まっていますから、ほとんど広告費を使いません。
普通の本と違って、膨大なページ数の原稿を毎年毎年改訂するため経費も労力もかかりますが、それでも出版社にとって「超優等生」といっていいアイテムだと思います。

では、なぜ、『イヤーノート』はこのように成功できたのでしょうか?
この成功のなかに「医学生向け」というジャンルの特徴が如実に現れていると思うのです。
「医学生向け」でなければここまで成功しなかったと思います。

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