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新しい医学書をつくる

“みえる”、“わかる”、“使える”への挑戦

“新しい医学書をつくる:“みえる”、“わかる”、“使える”への挑戦

編集部担当役員 M.U.
1999年入社

医学ってムズカシイ…。もっとビジュアルで理解したい。そういう風に思う読者はたくさんいて、だから「イラスト豊富!」みたいな売り文句の医学書もよくあります。
でもそういう本はたいてい“視覚化しやすいものだけを視覚化する”という感じ。図版が普通よりちょっと多いだけで、結局は文章中心。
必ずしも重要なテーマが全部“みえる”わけじゃない。だから読者は“わかりにくい”、“使えない”って感じちゃう。

じゃあ、“みえる”、“わかる”、“使える”になってる医学書ってなんだろう。
そんな本、世界中どこを探してもない。企画した社長や実働部隊の僕たちにとって『病気がみえる』をつくることは、それを開拓するということなんです。

“新しい医学書をつくる:“みえる”、“わかる”、“使える”への挑戦

例えば、「乳癌」なら、増加傾向、代表的所見、治療法の選択、ホルモン療法が効くワケ、手術法の種類と違い…、「乳癌」を構成する重要なテーマをひとつひとつ視覚化するんです。
文章でダラダラ書かれがちな情報も、図表やチャートを駆使してちゃんと“みえる”ようにする。視覚化しにくい情報すらアイデアを練り徹底して視覚化する。

こうすると、“わかる”ようになる。本をめくるだけで、一目で乳癌を構成する情報が把握できる。つまり“使える”。
医学書は、学術書であるだけでなく、医療というシゴトに結びつく実用書。使いやすければ使いやすいほどウレシイ存在なんですね。

常識を覆して、はじめてできる

新しい医学書をつくる:常識を覆して、はじめてできる

見開いた誌面が視覚的な印象に残るようにアイデアを盛りこみます。

でも、これを実現することはすごく難しい。ドクターにやってもらえばいいのですが、ドクターは患者さんのために1日を全力で働いている。ポイントをついた視覚化、図案化を徹底するなんていう余力はないんです。

つまり、ドクターに原稿を依頼して校正して…、といった常識的な本の作り方をしていたら、僕たちが理想とするものはできない。
じゃあ、自分たち素人が学びながらポイントを明確にし“みえる”ようにつくりこもう、それをドクターにチェックしてもらおうと。医学書でそんなことをするのは非常識なこと。でも常識を覆さなければ “あたらしい医学書”ができないんです。

いろいろもがいているうちに、医学を学ぶこと自体楽しくなってきた。
この場合はどういう方法で視覚化・図案化すればいいか、そういう“情報の調理法”が頭の中にどんどんストックできてきた。ライターと一緒にいい原案をつくれるようになってきた。

あたらしいメンバーを探して

新しい医学書をつくる:あたらしいメンバーを探して

イラストレーター H.T.
2003年入社
イラストだけでなく、CGまでつくってくれます。

もちろん、原案ができるだけじゃダメ。イラストを描いてレイアウトして、組版して…。
この作業が通常の本の何十倍も大変。
それを一手に解決するのがイラストレーターグループ。描くだけじゃなく制作もできる、そんなスタッフが育つ会社なんて他にない。彼らの存在がほんとに大きい。

ここまでやるから、監修の先生も喜んで協力してくださる方が多いんです。そういう先生のご指導で、原案がどんどんよくなっていく…。
こういう作り方が、医学生やナースやコメディカルの方まで、いろんな層に使っていただけるようなったポイントなんだと思います。

でも、継続は大変なんです。だからチームを充実させていきたい。まず、医学部出身のライター(医学部編集採用)。
医学部を出たら医者になるのが常識ですが、「それを覆してでも」っていう人がいたらぜひ!もちろん、僕と同じ文系出身の編集者や、医学系・生物系出身のイラストレーターの応募も待っていますよ。
最後に…、関心を持ってくださった方のために、今回は特別に『病気がみえる』の作業風景を公開しちゃいます!