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なぜ継続的な成長ができたのか?

メディックメディアってどんな会社?

編集取締役 M.U.

編集取締役 M.U.

メディックメディアは、医学生・看護学生など医療系の学生をターゲットにした教材・教科書において、多くの分野でトップシェアをもつコンテンツメーカーです。医学・看護だけでなく、薬剤師、理学療法士、作業療法士、臨床検査技師、管理栄養士、社会福祉士、介護福祉士を目指す学生の方向けのコンテンツも展開しており、多くの分野でトップシェアを確立しています。それはなぜでしょうか。
ここでは比較的わかりやすく、小社の個性をとらえやすいものに絞って話そうと思います。
ポイントはこの4つ。

  • 01ユーザー参加型のものづくりをしていること。
  • 02わかりやすさにこだわること。
  • 03デジタルコンテンツに力を入れていること。
  • 04自社制作にこだわること。
  • メディックメディアってどんな会社?

①ユーザー参加型のものづくりをしていること。

メディックメディアでは、「ユーザー目線」を徹底的に重視します。「ユーザー目線」自体はよくある表現ですが、メディックメディアのものづくりにおいては、アンケートやインタビューといった生半可なマーケティング手法にとどまりません。
読者代表である医学生や看護学生を、人件費をかけてアルバイトとして社に来ていただくのです。
例えば、執筆者から届いた原稿がどうしたらもっと良くなるか、それこそ1ページ1ページ、1行1行を具体的に吟味してもらいます。
そして、よりわかりやすくするためのアイデアを練り、ドクターなど執筆者に提案するのです。
『イヤーノート』『病気がみえる』『レビューブック』などは、自社で原案・図案を作成していますが、ここでもアルバイトの学生の方々の意見・アイディアを活かしています。
こうした手法が社内に浸透し、システムとして確立しています。
もちろん、内容面だけでなく、流行っている勉強法や苦労している点を聞くこと、SNSなどのプロモーションに関わってもらうことなど様々な場面で力を貸してもらっています。会社で勉強してもらいその画面を撮影して分析することもあります。
「アルバイト」と書いてはいますが、感覚的には「制作チームの一員」以上の大切な存在です。
医学生・看護学生などコンテンツを展開している各分野で採用しているため、1日にいらしていただくアルバイトの総数は相当な数にのぼります。多いと100名近くになるかもしれません。一見静かにみえますがとても大きなパワーを感じます。
もちろん人件費としてコストもかかりますが、そこまで徹底して具体的に読者のニーズをとらえようとするから、小社のコンテンツはユーザーに拡がっていき、トップシェアを確立でき、かけたコスト以上の効果をあげることができているのです。
逆に広告費はほぼかけていません。「ユーザー目線」のものづくりによって、口コミで広がっていくことが多いのです。

  • ①ユーザー参加型のものづくりをしていること。

    おしゃれな街(のはず)、青山で地味~に、しかし熱く、原稿を吟味してくれる医学生たち

  • ①ユーザー参加型のものづくりをしていること。

    でも素のときは、いたって普通の明るい好青年たちです。

②わかりやすさにこだわること。

メディックメディアのミッションは「専門的な医学知識を分かりやすくより多くの人に提供する」こと。ここに創業者である岡庭の思いが込められています。
例えば、主力商品の1つである『病気がみえる』。「医学は難しい…徹底的にビジュアルで理解できる本が欲しい」という読者のニーズをとらえたうえで、ユーザー代表である医学生や医師とともに図案のアイディアを練り、メディカルイラストレーターを採用して作りこみを行うという仕組みをつくったことで、他社にないコンテンツ制作が実現できました。
つまり単にその場でそのページのわかりやさにこだわるだけでなく、わかりやさを生み出す体制からこだわっているのです。時間とコストがかかってもオンリーワンになれるものづくりを目指すことで会社を成長させるという文化を持つとも言えます。
実はこれは医療を学ぶ学生を主たるターゲットにしているからこそできることでもあります。専門性が高い分野では、ユーザーが細分化し情報のレベルもあがるため、難易度があがり数も売りにくくなります。一方、医療系の学生の場合、医学でも看護でも学ぶ内容は全国の学校で概ね共通するため「わかりやすさ」にこだわるコンテンツを集約できます。そして前述のように学生向けのコンテンツであるからこそ学生のアルバイトの方々も自分の勉強になるため熱心に来ていただきやすい。そこで社員の力と学生の方々の力を組み合わせてコストをかけてでもオンリーワンのコンテンツ制作ができれば、目の前のユーザーに喜んでもらえ収益もでるので、モチベーションも上がります。それが次の仕事につながっていく。ユーザー目線のものづくりとわかりやさへのこだわりが密接につながっているからこそ、こうした正のスパイラルを生み出せるのではないかと思います。

  • ②わかりやすさにこだわること。

    編集者と医師・医学生で表現のアイディアを練り、原案を考えます。これは産科の児頭の回旋を模式図ですが、手首を使った覚え方を付け足してみました。

  • ②わかりやすさにこだわること。

    イラストレーターが清書し、ドクターが監修チェックを行って完成。手首のアイディアが受けて20年以上医学生に使われる図になりました。

③デジタルコンテンツに力を入れていること。

近年、メディックメディアが成長を続けられている理由はコンテンツのDX化が大きいと思います。
一般的に出版社は電子書籍を販売する際、ユーザーにはKindleなどの専門業者のストアとその業者の電子書籍リーダーを利用してもらいます。ユーザーにとっても利便性が高く出版社も開発コストが掛かりません。小説や漫画を読むには便利な仕組みです。
しかしこれら既存の電子書籍リーダーは学習という行為に限ってみると不便です。
例えば医学を学ぶ際、学生は、様々な書籍(「イヤーノート」や「病気がみえる」)を参照して行ったり来たりするだけでなく、講義動画(「Q-Assist」)を視聴したり、データベース型の問題演習コンテンツ(「クエスチョン・バンク」)で演習したりと多彩な学習行動を取ります。既存の電子書籍リーダーではワンタッチで他の電子書籍に移動しにくい。まして講義動画や問題演習コンテンツとも連動しません。講義動画をみて、すぐに対応する問題を演習し、詳しく復讐したいところ電子書籍で確認する、というような行動が既存の電子書籍リーダーではできないないのです。
このためメディックメディアでは、2015年、自社の電子書籍、問題演習コンテンツ、講義動画を行き来しながら使用できるプラットフォームとアプリを開発しリリースしました。それが「medilink」です。
これは、「イヤーノート」や「病気がみえる」、「クエスチョン・バンク」というもともと昔から高いシェアを持っていたコンテンツがあったらからこそできたことです。しかしそれだけでなく、2015年にリリースした講義動画「Q-Assist」もこのプラットフォームで視聴できるようにし、「イヤーノート」や「病気がみえる」、「クエスチョン・バンク」とワンタッチで連携できるようにしたことが一因となって急成長しリリース後数年でトップシェアを取るようになりました。いまや医学生の99%近くがこのmedilinkを使用しています。
ほぼすべての医学生向けコンテンツをデジタル化したことでサブスクのような書籍単体ではできなかった販売方法も取れるようになってきました。medilinkはさらに成長していけるのではないかと思います。
通常の医学書の出版社で、ここまでe-learningサービスを自社開発することはありません。しかしコストをかけてデジタルシフトを進めることで、他社のストアに依存せず、新しい時代の流れにあわせた柔軟な対応できるようになったのです。

  • ③デジタルコンテンツに力を入れていること。

④自社制作にこだわる

メディックメディアのコンテンツの多くが、原稿・原案の作成から社内で行っています。
医師の社員採用を積極的に行っているのもこれが大きな理由の1つです。
例えば『病気がみえる』は、図案のアイディアからイラスト制作・組版まですべて社内で行う体制を作ったうえで制作を開始しました。
外部の多彩な才能や実績を持った執筆者に書籍を書いてもらうことが本来王道です。しかし、教材においては1人の執筆者に依存するのではなく、多彩な人材をいれ改善し続けていくほうがいいと考えたのです。
また、将来の様々な形でのコンテンツ利用・応用、デジタル化、海外展開などを見越して、つくるのが大変であったとしても、自社で著作権を持つことを最重視しました。
このため、現在、『病気がみえる』をもとに『薬がみえる』を制作する、デジタル化する、問題集や講義動画のテキストに掲載する図版に流用するといったことが自由に行えます。

コンテンツだけでなく、medilinkも主要な部分やアプリは社内のエンジニア中心に自社開発しています。もちろん受注業務は行っていません。
コンテン制作からシステムの開発まで、一貫して社内中心で行い、権利関係を会社に集約しているからこそ、社員はオーナーシップをもって、「自分も主役」という思いをもって業務にあたり自ら改善案を積極的に提案していくことができるのです。
こうした特徴が、メディックメディアの成長の原動力になっていると思います。

ここまで、4つのポイントを絞って、メディックメディアの個性を説明させていただきました。
次に今後の展開について説明したいと思います。

  • ④自社制作にこだわる